第7次大阪府保健医療計画の概要(2018年度~2023年度)

この記事では、大阪府が主導する「第7次大阪府保健医療計画」についてご紹介します。大阪府の医療の現状を知るためには、欠かせない情報です。

大阪府保健医療計画の趣旨

この計画は医療法第30条の4に基づいて策定された医療計画です。本計画では地域医療の提供体制や連携体制といった医療体制全般に関して、大阪府が考える方向性が明らかにされています。医療計画内では、5疾病5事業と在宅医療に関する目標について指針が示されおり、本計画が発表された平成30年の社会情勢に見合った内容への改定に着手されました。

大阪府内の医療制度と医療機関の仕組み

大阪府の医療制度は他の自治体と同じく、日本の医療保険制度に則ったものになっており、国民皆保険制度に従い支払われている公的医療保険を元に府民の医療が保証されています。また医療提供体制としては、医療法で定められた病院、診療、助産所、介護老人保健施設、調剤薬局等が医療提供施設として位置づけられており、特に病院については高齢化の加速や医療技術の進歩を踏まえた、医療資源の有効活用のため、医療機能の分化を推し進め、その適正配置が進んでいます。

更に先端医療提供の担い手として、平成4年に特定機能病院が、平成9年には地域医療を担う医療機関を支援する地域医療支援病院が制度化されました。また限られた財源をフルに活用し、医療保険制度を維持するためには、医療機関での受診に関する府民自身の意識の向上が必要不可欠です。大阪府では府民の意識向上を狙い、インターネットを活用することで、府民への医療機関の情報を案内するシステムを構築・運用しています。

それに該当するのが、大阪府医療機関情報システムや薬局機能情報検索システム等です。府民がこれらのシステムを活用することにより、現在診療中の医療機関を探したり、大阪府下の薬局に関する情報にアクセスすることができます。


引用:http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/iryouhoken01/index.html

第6次大阪府保健医療計画の評価

第6次大阪府保健医療計画では、主にがん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病といった成人病に起因する疾病の検査受診率向上やその対策の普及。精神疾患に起因する問い合わせに対応可能な救急医療体制や救急医療体制の整備・拡充。災害医療体制の整備。周産期医療、小児救急、在宅医療に関する取り組みなど、44項目にわたる目標を定めていました。

その内がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病に関する項目では、21項目中9項目において目標を達成し、15項目において改善が見られています。精神疾患に起因する問い合わせに対応可能な救急医療体制や救急医療体制に関しては、5項目中2項目で目標を達成、残り3項目では改善。災害医療体制の整備では4項目中4項目で改善。周産期医療、小児救急、在宅医療に関する取り組みでは、10項目中4項目で目標を達成、4項目で改善となっています。

第7次大阪府保健医療計画の基本の方向性

現在日本は超高齢社会へと進んでおり、その流れを止めることは最早不可能と言えます。過去に2度巻き起こったベビーブームから少子高齢化への流れ。医療技術の発展に起因する長寿化といった要因を踏まえると、全人口の21%を65歳以上が占めてしまう超高齢社会の到来は、予見されてしかるべきものと言って良いでしょう。

さしあたって意識すべきタイミングは2025年です。「団塊」と呼ばれた世代の方全員が、75歳以上の後期高齢者となり、国民の3人に1人が65歳以上、且つ5人に1人が75歳以上となります。この人口構成状況は、他国でも類を見ない程高齢化社会に偏ったものです。2025年問題としてニュースでも話題になっていたかと思います。

実際に2025年を迎えたその時、日本の医療業界が体験したことのない状況に陥ることは確実です。現状のままであったとしても、爆発的に増える高齢者に対応しきれる程の医療資源を確保することは不可能と言わざるを得ないでしょう。しかし医療資源自体の枯渇が進んでいることも忘れることはできない問題です。

生産年齢人口が減る2025年には、日本の医療体制そのものが崩壊しているのではないか、とまで考えている方も増えているのではないでしょうか。実際に現場で働き、時流を肌で感じておられる医師の皆さんであればなおさらでしょう。そうした未曾有の状況に対応し、多様化が進む大阪府民の医療ニーズに効率的に応えることができる体制づくりが必要とされています。

第7次大阪府医療計画は、そうした時代に対応すべく、大阪府民が人生の最期まで心身ともに健康的に生き続けられる社会の実現を目指すことを、基本的方向性として策定されています。またこの計画と同時に、「第3次大阪府健康増進計画」、「第3期大阪府がん対策推進計画」等の関連計画に関しても改訂・策定され、相互の連携を持って、より充実した医療提供体制を維持できるように取り組み、健康寿命の延伸をも目指すものとなっているのです。

カテゴリー: 大阪の医療の現状