高齢化の影響でニーズが拡大!!大阪の在宅医療の現状

これは大阪府だけに限った事ではありませんが、現在日本では在宅医療のニーズが拡大し、その重要性が見直されています。これまでは病院単独で「治す医療」が主流でしたが、これからの時代は、「直し、支える医療」への変化が求められているという事に他なりません。国民の3人に1人が65歳以上という、世界でも類を見ない超高齢社会への突入に向け、在宅医療体制の整備は急務と言えるでしょう。
当ウェブサイトでは大阪の救急医療体制の現状についても触れていますので、そちらもぜひご覧ください。

大阪府内は在宅医療の需要が増加しており、今後も増加が予想される

大阪では在宅医療の需要が増し、今後も増加が見込まれています。これまでの「病院に入院しての看取り」ではなく、「在宅死」が推奨されているのです。この背景には、厚生労働省が主導する「地域完結型医療への移行」に関する提言が大きく関係しています。

厚生労働省は限られた財源を有効活用し、国民皆保険制度を維持するために、段階的な病床数の削減計画を立てました。さしあたっての目標値として、在宅死を4割以上に引き上げ、指数関数的に膨らむ莫大な医療費を削減したいという狙いがあります。目前に迫った超高齢社会への対応としては、致し方のない決断ではないでしょうか。

また病院側としても、治療を行っても改善する見込みのない患者の介護を病院内で行い続ける事はできません。現在日本の病院は深刻な医療資源の枯渇に悩まされており、これまで通りの病院での看取りに対応する事が難しくなっているのです。また患者本人も、自宅に戻りたいと要望していることが多く、最期は住み慣れた自宅で安心した気持ちで締めくくりたいと考えています。

在宅医療のニーズの高まりは、厚生労働省・病院・患者本人の3者の希望が合致した結果生まれたものと言っても良いでしょう。特に大阪府には、高度経済成長期に大挙して大阪に流入した世代や、多数の第1時ベビーブーム世代が多く居住しています。その彼らが高齢化した結果、高齢者の割合が爆発的に増加しているという問題を抱えているのです。その影響は凄まじく、全国平均を超える速度で高齢者の割合が増加しています。

大阪府内の在宅医療環境における課題

在宅医療は、これまで行われてきた往診とは全く違う、時代のニーズに合わせて生まれた新しいスタイルの医療です。現在はその黎明期となるため、様々な課題を抱えています。まず急ぎ解消すべき課題は、医療を提供する側の体制構築です。

地域を1つの病棟のように捉えて活動する必要のある在宅医療では、複数の医師や訪問看護師、ドライバーと言った人材を1つのチームとし、綿密なスケジュールの元活動することが求められます。通常の病院による診療に準じるレベルで、24時間365日のサポート体制を構築しなければいけません。

そのためには、幅広い知識を持った医師の確保は絶対です。患者宅を定期的に訪問するというスタイルを熟知し、医師をサポートすることのできる看護師の養成も急務と言えるでしょう。さらに複数の医療チームがスムーズに連携するために必要な仕組みづくりも推し進める必要があるのです。

また在宅医療を受ける患者の大半は、要介護の状態となっていることが予想されます。訪問医療と同時に、訪問介護を受けている可能性が高いということです。そのため介護のヘルパーともスムーズに連携できるシステムを構築する必要があります。

大阪府内の在宅医療環境を改善するために行った具体的な施策

在宅医療には、未だに未解決の様々な問題がありますが、それらは十分解決可能なものばかりです。大阪府でも在宅医療環境の改善を狙い、様々な施策を実施しています。以下ではその例として大阪府堺市が実施した施策の一部をご紹介しましょう。

  • 堺市内医療機関・介護期間一覧マップの作成
  • 在宅医療応需薬局リスト・マップの作成
  • 在宅医療・介護連携推進ワーキンググループの開催
  • 病棟看護師・退院調整看護師向け研修会の実施
  • ケアマネージャー等の病院見学実習の実施

上記は実施された施策の一部に過ぎず、現在検討中のものも含めるとかなりの数の施策が企画・実施されています。また地域住民に対しても、在宅医療・介護に関する情報を提供し、その理解を促進する取り組みも積極的に行い、在宅医療が抱える課題の解消に努めているのです。

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